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腰部脊柱管狭窄症
整形外科的には腰椎部内部の神経の通路である脊柱管が狭くなることにより、その中の神経が圧迫されることで出現する病気であると言われています。
主な原因は加齢に伴う脊椎(背骨)の形状が変化することで起こります。生まれつき形状の問題があり脊柱管が狭くなり発生することもあるとされています。
特徴的な症状は「間欠性歩行(かんけつせいほこう)」です。歩き始めは比較的歩くことができるのですが、しばらくすると脚がこわばったり、痛くなったりし歩くことができなくなります。症状が強くなると五分程度立つだけでも症状が出現し辛くなります。
この症状が出現したとき、しゃがんで前屈みにして休むと症状が軽減しまた歩けるというふうになります。整形外科的には、前屈みになることで脊柱管がやや広くなり神経圧迫が解かれ症状はなくなると解釈されています。
筋運動学的解釈としては、歩行動作の持続困難は腰、臀部(お尻)の筋肉から下肢筋における広範囲の血流障害が原因として考えています。しゃがみ込み姿勢後の歩行可能は腰臀部筋、膝の伸筋(太ももの前の筋肉)、下腿後面筋(ふくらはぎ)のストレッチングに基づく筋血流の改善が考えられます。
この考えを元に筋肉を治療することで脊柱管狭窄症と診断された方でも症状がかなり改善された方もいます。
これは、脊柱管の狭窄があったとしても症状の原因が全てこれが原因ではないということを表しているのではないのでしょうか。
もちろん状態によって治療効果の個人差はありますが、諦める前に筋肉に対する治療をしてみる価値はあるように思います。