手のひら側の指には、「屈筋腱(くっきんけん)」と「靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)」があり、その腱がトンネル状になっている腱鞘の中を滑るように移動することで、指の曲げ伸ばしをすることができます。

その腱鞘に何らかの原因で炎症が起こることで、「腱鞘炎(けんしょうえん)」を発症し、腱鞘が腫れて厚くなり腱の通り道であるトンネル状の部分が狭くなります。

その結果、指の付け根が腫れたり、痛くなったりし、バネのような引っかかりが見られるようになります。

・ばね指になる原因は？

①指の使いすぎ(オーバーユース)

スポーツなどで、指や手を酷使するとばね指を発症しやすくなります。

ゴルフ、野球、テニスなどは道具を握る動作で、ピアノやパソコンでは指を酷使するため、ばね指の原因になります。

②妊娠中、産後、更年期の女性

妊娠中、産後、更年期は、ばね指が発症しやすくなると言われています。

女性ホルモンの変動により、腱や腱鞘が弱く痛みやすくなり、血行不良で腱鞘の通り道が狭くなることが理由とされています。

加えて、産後は育児で手、指を酷使する動作が多く痛めやすくなります。

③関節リウマチ　糖尿病　人工透析の方

関節リウマチ、糖尿病、人工透析の方は末梢の血行が悪くなり、手、指の腱や腱鞘の代謝が悪くなります。

そのため一度炎症が起こってしまうと治りにくくなり、ばね指を発症しやすくなります。

血行が悪く代謝が悪いということは、悪化しやすくもなるため注意が必要です。

①手、指を使いすぎない

スポーツやパソコン、ピアノなどで手、指をよく使う方は休憩をはさみながら取り組むようにしてください。

②ストレッチや運動

ばね指にはストレッチが効果的です。

一つ簡単なストレッチ、グーパー運動をご紹介します。

両手を伸ばして壁を押すようなつもりで、十分に指を伸ばしきったパーの状態を2～3秒間、次に、手のひらを上に向けてグーの状態にして、2～3秒間保持します。

これを交互に20回ずつほど、入浴時や入浴後に行ってください。

ばね指は圧倒的に中年女性に多いので、家事などで手指を使った後に、グーパー運動で指をほぐすようにするのもおすすめです。

③生活習慣の改善

糖尿病(2型)などがある方、もしくはその予備軍の方は、生活習慣を見直し規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

糖尿病や内科的疾患がある方は、早めに専門医に相談し適切な対応をとるようにしてください。

ばね指は、必ず放置しないようにしてください。

ばね指は症状が強くなる前に、朝のこわばりから始まったり、初期の段階では、起床時の指の引っかかりがあっても日中には自然と軽快することがあります。

この初期段階で放置し、使いすぎなどの原因があるのであれば、休息をとったりストレッチをするようにしてください。

この状態を放置してしまうと、徐々に治らなくなり、悪化することで治療期間が長期にわたります。

最悪の場合、手術になります。

早めに休息、ストレッチ、そして、適切な治療を受けるようにしてください。

◯ばね指は手術した方がいいの？/堺市北区くらまえ鍼灸整骨院

ばね指は、整形外科や整骨院で治療を受けることができます。

それぞれの治療法をみていきます。

・整形外科

整形外科ではまず患部の炎症を抑えるため、湿布や塗り薬、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)を処方することが多いようです。

その次に痛みが強く、症状が強い場合には炎症が生じている腱鞘の中に直接、ステロイド剤と局所麻酔薬を混ぜた注射を行うことがあります。

３ヶ月程度は落ち着くといわれていますが、繰り返し腱鞘内のステロイド注射をすることで、腱が切れてしまうことがあるため、治療の回数や頻度は医師の指示に従う必要があります。

・整骨院での治療

整骨院は、院により治療法が大きく変わります。

ばね指の治療経験が多い院や、どのような治療をするか確認してから通うようにするのも良いと思います。

堺市北区くらまえ鍼灸整骨院のばね指に対する治療法は以下の‘’◯堺市北区くらまえ鍼灸整骨院のばね指の治療法は？‘’で説明しています。

・ばね指は手術した方がいいの？

ばね指に対して手術をすべきかどうかは、慎重に判断する必要があります。

初期の段階では安静と、整骨院を利用するなどして治療を受けるようにしてください。

症状が強く、整骨院の治療でも効果が乏しいときは、整形外科を受診しステロイド注射など医師の指示に従うようにしましょう。

そして、それでも良くならない場合は最終手段として手術を検討することになります。

一番は、そうならないように予防もしくは早期の治療をおすすめします。

ばね指を引き起こしている屈筋腱は、指から前腕(肘から手首)の筋肉までつながります。

その部位の筋緊張の緩和と循環改善を目的に治療することで、屈筋腱の動きをスムーズにしていきます。

堺市北区のくらまえ鍼灸整骨院では、ばね指に対して以下の方法で治療していきます。

・徒手療法(MT-MPS)

徒手療法で前腕部を中心に筋緊張の緩和と循環改善を目的に治療していきます。

・鍼療法(AT-MPS、トリガーポイント鍼療法)

鍼療法では、前腕部の中でもばね指を引き起こしている筋肉、親指であれば親指、中指であれば中指の前腕部の筋肉を直接鍼治療していきます。

鍼の刺激量は、細い鍼を使用するなどして調節できますので、ご安心ください。

※鍼をする、しないは患者さまとのお話をした上で決めますのでご安心ください。

・超音波治療器

超音波治療は直接、ばね指を引き起こしている屈筋腱と腱鞘にあてます。

そうすることで、その硬くなった組織を柔らかくし組織代謝を促します。

・干渉波治療器

干渉波では、筋緊張の強い前腕部分に電気刺激をあてえます。

筋肉や血管が収縮・拡張を繰り返すことで、循環改善や筋緊張の緩和、患部周囲の組織代謝を促します。

・抵抗運動

ばね指を発症している指に対して抵抗運動を行うことで、トンネル状になった腱鞘部分を広げるようにしていきます。

ばね指に効果的な自宅でできるストレッチ、運動も指導させていただきます。

ばね指(弾発指)のことなら堺市北区くらまえ鍼灸整骨院にご相談ください。