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関節内インピジメント(Internal impingement )
コッキング期(投球のテークバック時)に腱板と関節窩後上方部が衝突する現象。
検査では肩関節水平外転かつ最大外旋位で症状が出現。つまり投げる時の痛みが出る動作を再現することで症状が出現します。
これを筋肉の視点から診ると、肩関節を構成している棘下筋・小円筋・三角筋後部線維の運動痛が十分に考えられます。
「野球で肩が痛い」となると、どうしても腱板や関節そのものに意識がいってしまいますが筋肉が原因、もしくは症状の大半を筋肉が発生させていることがあります。
多くの治療者も筋肉に意識がいきません。意識がいったとしても筋肉の運動検査もできず、個別に筋肉を治療することもできません。
出現している症状が本当に腱板や関節のみが原因だとしたら筋肉を治療しても結果が出にくいはずです。しかし、実際の臨床でこのようなケースに遭遇し筋肉を治療することで著しく改善することがあります。
スポーツをしている、していないに関わらず、関節周囲に痛みが発生すると筋肉が弱っているから筋力を付けないといけないと勘違いされている方が多く見受けられます。筋肉の状態が悪いのにトレーニングをすると更に痛みが強くなる可能性がありますし、良くなるものも長引き悪化する恐れがあります。
まずは痛みを取り、状態を良くするのが先です。多くの治療家もすぐに筋力を付けようとしますので、注意して下さい。