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足首の捻挫(足関節捻挫・足部捻挫)
一般的な捻挫の治療としては、足関節(足首)の固定をします。
しかし、長期の固定は足首の筋肉の著しい血流障害を起こし、その結果筋肉だけではなく靭帯・骨組織の強度の低下、萎縮を招きます。
どうしても捻挫ということになると”靭帯損傷”と定義付けします。患者様はもちろん多くの治療家もそのように捉えてしまいがちですが、まず、足関節の筋肉の損傷(部分断裂)を考え、次に靭帯損傷と考えた方が早期の機能回復が得られます。
筋肉の損傷が大きい理由としては、受傷後に出現する広範囲の内出血。これは、血管が豊富な筋肉損傷を裏付けるものと考えることができます。血管の発達のよくない靭帯損傷だけでは広範囲の内出血はおこりません。
従って治療法としては主として損傷筋の早期の回復、再生を目的に、できるだけ早期から脚の筋緊張を除去(受傷したことにより筋緊張が亢進)します。もちろん、損傷部位は避けます。
筋血流の活発化、筋肉などの軟部組織の伸縮性の低下や癒着防止の目的で、痛みの強くない程度の範囲で脚の軽い運動を指導します。
筋肉損傷の再生に不可欠な筋血流の促進を妨害する”強固な関節固定”は行わず、軽い包帯固定にとどめます。
そうすることで、従来の一定期間の固定後のリハビリに比べ比較にならないほどの著しい早期機能回復が得られます。
スポーツの現場でどうしてもその状態で出場しなければならない場合は仕方がありませんが。