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シンディング・ラーセン・ヨハンソン病(Sinding-Larsen-Johansson病)
10〜12歳前後の男子に好発し、膝蓋骨(お皿)下端に石灰化、骨片を呈する症候群。
膝蓋腱の牽引により膝蓋骨下端に炎症が起こります。
症状としては、膝蓋骨下端に運動痛、圧痛、腫脹、などがあります。
この症例を筋肉の視点で考えてみます。
スポーツなどで大腿四頭筋をはじめ、下半身及び腰殿部の筋肉を過度に使うことで下肢の静脈、リンパ管系が圧迫されます。筋肉の間及び筋肉内を走行する血管系の圧迫は、末梢の腱及び骨付着部の栄養代謝障害を発生させます。
結果としてこの支配している組織の変性、肥厚、膨隆と同時にその筋肉の運動痛が出現します。つまり、膝蓋骨下端の石灰化や大腿四頭筋の運動痛です。
治療法としては、腰部から下肢筋まで全体の筋肉の過緊張を除去することで、脛骨粗面、膝蓋骨(お皿)、膝蓋腱(お皿の下の腱)に至る血流動態を改善させます。
そして、大腿四頭筋の筋緊張が緩和すると膝蓋骨下端の痛みや膝を動かしての運動痛が著しく改善します。