お悩み改善例
徒手療法により脊椎カリエスによる呼吸機能障害が緩和した一症例 年齢:70代 性別:女性 仕事内容:主婦
主症状
呼吸の苦しさ
随伴症状
左下肢に筋萎縮
検査
視診により、幼少期に脊椎カリエスに罹患した影響で突背(後弯変形)が認められた。これにより、胸郭の可動性が制限され、特に夏季の湿度が高い環境下で呼吸困難感が強くなると訴える。
治療
徒手療法を用いて治療を行いました。具体的には、脊柱筋(特に最長筋、脊椎骨際の胸棘筋、およびその深層にある多裂筋)を中心に治療を行い、患者本人からの納得反応が得られた。
治療頻度および治療期間
1週間に2回~3回の治療を1ヶ月間継続。
経過および考察
この患者は幼少期に結核菌に感染し脊椎カリエスを発症。突背の変形が残存しているため、胸郭の可動性が著しく低下。このため、呼吸筋である脊柱筋の柔軟性が不足し胸郭が十分に広がらず、呼吸困難感が悪化することが考えられた。今回の治療では、脊柱筋(最長筋、胸棘筋、多裂筋)に対する徒手療法により筋の柔軟性が改善され、胸郭の可動性が向上した。これにより、患者の呼吸の苦しさが軽減し呼吸機能が改善したと考えられる。左下肢の筋萎縮については、脊椎カリエスの影響で脊髄や神経根が圧迫される可能性があり、下肢の運動機能低下や筋力低下が進行した結果と推察される。筋萎縮が進行している場合、今後の経過観察と追加のリハビリテーションが重要となる。
まとめ
70代女性、幼少期に脊椎カリエスに罹患し、突背が残存している患者において、夏季の湿度により呼吸困難感が増悪するケースに対して、徒手療法による脊柱筋の治療が有効であることが示された。1週間に2回~3回の治療を1ヶ月間継続した結果、胸郭の柔軟性が改善し呼吸がしやすくなった。今後、症状の再発を防ぐための定期的なメンテナンスと、左下肢の筋萎縮に対する追加のリハビリテーションが必要と考えられる。
施術内容および費用
施術内容:徒手療法 鍼療法
費用:当ホームページ料金表参照
リスク
治療刺激と血流改善のため、一時的に筋肉痛のような症状や倦怠感を感じることがある。