お悩み改善例
鍼治療と徒手療法により急性腰痛症(通称ぎっくり腰)が改善した一症例 年齢:70代 性別:女性 仕事内容:主婦
主症状
急性腰痛症
随伴症状
なし
検査
・医療機関にてレントゲン検査:異常なし
・当院での運動検査:痛みが強いため実施せず
・視診:左腰部の筋肉を収縮させない疼痛緩和姿位を確認
治療
・痛みが強いため、患部への直接アプローチは最低限とし、1番鍼での散鍼を実施
・徒手療法は患部を避け、殿部、大腿部、脊柱筋上部に対して行った。
- 殿部と大腿部:しっかりと踏ん張り楽に立てるよう施術
- 脊柱筋上部:脊柱の可動性を高める目的で施術
治療頻度および治療期間
週2回の頻度で、合計4回実施
経過および考察
治療開始時には強い疼痛があり、特に患部への直接的なアプローチは難しい状態であったため、1番鍼による散鍼と徒手療法を併用した。特に、殿部や大腿部、脊柱筋上部に施術を行い、筋の弛緩と脊柱の可動性向上を図りました。これにより、筋肉の緊張が和らぎ、患部の血流も改善したため、自然治癒力が高まったと考えられる。また、鍼による治療は疼痛抑制系の効果があり、内因性オピオイドの放出を促進し、痛みの軽減に寄与したと推測される。結果として、4回の治療でほぼ寛解に至り、今後の生活においても再発予防を図るため、適度な運動とストレッチを指導する予定である。
まとめ
本症例は、70代女性の急性腰痛症に対し、鍼灸と徒手療法を組み合わせたアプローチにより、短期間で症状の寛解を得たケースです。高齢者における急性腰痛は、筋力低下や柔軟性の低下、筋肉の緊張などが背景にあることが多く、過度な疼痛を引き起こしやすい特徴がある。そのため、初期段階では無理な運動や直接的なアプローチは避け、疼痛を緩和しつつ全身の筋肉バランスを整えることが重要である。患部への過度な刺激を避け、1番鍼による散鍼と痛みの少ない範囲での徒手療法を行うことで、患者の負担を最小限に抑えながら、筋肉の弛緩と血流の促進を図った。これにより、内因性オピオイドの分泌を誘導し、疼痛抑制系が適切に働く環境を整えた。結果として、週2回の治療を合計4回行うことで、ほぼ完全に痛みが消失し、日常生活への支障もなくなった。この経過は、急性期の腰痛においても適切なアプローチを選択することで、短期間での回復が可能であることを示している。また、患者が再発予防や筋力強化のための運動指導を受け入れやすい状態になったことも、今後の長期的な健康管理において重要なポイントといえる。今後は、患者の活動レベルや筋力の維持・向上を目的とした運動療法やストレッチを提案し、腰痛の再発防止とQOL(生活の質)の向上を目指していく方針である。高齢者における急性腰痛の治療では、初期の痛み管理とその後の継続的なケアのバランスが大切であり、個々の患者に合わせた柔軟な治療計画が求められる。
施術内容および費用
施術内容:徒手療法 鍼治療
費用:当ホームページ料金表参照
リスク
治療刺激と血流改善のため、一時的に筋肉痛のような症状や倦怠感を感じることがある。