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お悩み改善例

肩関節デスクワーカーにおける左肩関節痛と可動域制限の改善例 年齢:50代  性別:女性 仕事内容(趣味):プログラマー(デスクワーク)。長時間のPC作業が日常的であり、慢性的な肩こりの既往あり。

主症状

1週間前から左肩関節の痛みおよび可動域制限が出現。特に肩の挙上動作時に痛みが増強。

随伴症状

左頚部の痛み(半棘筋に痛み、僧帽筋・肩甲挙筋の筋緊張および違和感)
左肘周辺の痛み(上腕三頭筋の緊張)

検査

  • 視診・触診

肩関節周囲の筋緊張亢進
三角筋、肩甲挙筋の圧痛
前胸部筋の筋緊張
肩甲骨の可動性低下

  • 運動検査

肩関節可動域制限(特に前方挙上および水平屈曲動作時)
肩甲胸郭関節の可動性低下(肩甲骨の上方回旋不足)
頚部の可動域制限(左回旋・側屈時の制限)
筋力検査:三角筋、前鋸筋の筋力低下

治療

  • 徒手療法

肩関節周囲筋の筋緊張緩和(棘上筋、棘下筋、小円筋、大円筋、三角筋、上腕三頭筋)
肩関節動作時の補助筋(脊柱筋・頚部筋)の施術(僧帽筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋の筋緊張を調整)
肩甲胸郭関節の可動性改善(肩甲骨の上方回旋を促す:前鋸筋・僧帽筋)
前胸部筋の筋緊張緩和(小胸筋が肩甲骨烏口突起に付着しているため可動性の向上を促す)

  • 運動療法

肩甲骨のモビライゼーション(肩甲骨の上方回旋・後傾を意識)
棘上筋・棘下筋のアクティベーション(パッシブ運動)
姿勢改善指導(デスクワーク時の座位姿勢、肩甲骨の安定化指導)

治療頻度および治療期間

初診から 1週間後の2回目でVAS=4に軽減
さらに 6日後の3回目でVAS=2まで軽減し、可動域も改善

経過および考察

(1)疼痛軽減のメカニズム肩関節の挙上動作は、単純に三角筋や棘上筋の働きだけでなく、 脊柱および肩甲胸郭関節の運動連鎖 に大きく依存する。本症例では、肩甲骨の上方回旋が制限されていたため、肩関節の関節窩と上腕骨頭の位置関係が崩れていたと考えられる。
徒手療法により、肩甲骨の動きを改善し、僧帽筋や前鋸筋の適切な活動を促したことで、肩峰下スペースの確保が可能となり、痛みの軽減につながった。また、肩関節の挙上には 肩甲骨の後傾 も重要であり、僧帽筋下部線維の活動を促すことで適切な関節運動が回復したと考えられる。

(2)肩関節痛と前胸部・頚部・肘部の関連デスクワーカーは 長時間の前屈姿勢 により、頭部が前方偏位しやすい。この姿勢が続くと、僧帽筋上部・肩甲挙筋の過活動が起こり、肩関節周囲の筋緊張が亢進する。さらに、肩甲骨の運動制限が生じることで、肩関節にかかる負担が増し、疼痛を引き起こしやすくなる。
また、前胸部筋の緊張が高まると、肩甲骨の動きに制限を加える要因となるため前胸部筋のアプローチも行った。本症例では、肘周辺の施術も行うことで、上腕三頭筋の緊張を軽減し、肩関節の動きをスムーズにしたことも改善の一因と考えられる。

(3)デスクワーカーは 長時間の静的姿勢 による筋疲労が蓄積しやすく、それに伴い肩関節周囲の筋肉の血流低下が生じる。本症例では、もともと慢性的な肩こりを抱えており、その影響で筋緊張が高まりやすい状態であったと考えられる。
今回の治療により肩関節の運動連鎖が改善されたことで、肩関節周囲の筋活動が正常化し、筋血流の回復が促された結果、痛みの軽減と可動域の改善が見られたと推察される。

【初診時】

【3回目(初診から6日後)】

まとめ

本症例では、デスクワークによる 慢性的な肩こりと不良姿勢 が、肩関節の動きに影響を与え、疼痛と可動域制限を引き起こしたと考えられる。徒手療法により 肩関節周囲の筋緊張を緩和 し、肩甲胸郭関節の運動を正常化させたことで、 肩関節の負担が軽減し、痛みの改善につながった。
また、頚部・前胸部・肘部の影響も考慮した治療アプローチが奏功し、疼痛の軽減と可動域の回復がスムーズに進んだ。今後は、 デスクワーク時の姿勢改善指導や運動療法を継続することが再発予防の鍵となる。

施術内容および費用

  • 施術内容:徒手療法
  • 施術費用:当HP料金表参照

リスク

治療刺激による血流改善のため、一時的に筋肉痛のような症状や倦怠感を感じることがある。

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