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110mハードル選手における右腓骨筋痛の治療経過と考察 年齢:高校生(17歳) 性別:男性  仕事内容(趣味):陸上競技部所属 110mハードル

主症状

右腓骨筋に痛みを訴える。特に右外果より3横指近位部に強い症状を訴える。
走行時の 右足接地時とハードルを超えてからの着地時に症状が著明。

別の整骨院で「身体の歪みが原因」と診断され矯正治療を受けたが効果なし。
治療法に疑問を持ち、当院に来院。

随伴症状

  • 左膝痛
  • 左股関節痛

検査

  • 視診・触診:右腓骨筋の圧痛を確認。特に外果上部に局所的な緊張あり。
  • 動作分析:左股関節屈曲時の詰まり感あり。左股関節の可動域制限が認められる。
  • 筋力評価:右腓骨筋の痛みと左股関節の可動域制限による出力低下、左右バランスの乱れが示唆される。

治療

  • 右下肢から右殿部までの徒手療法。左右のバランスを考え左側もアプローチ。
  • 右腓骨筋を中心に下腿部へ鍼治療。筋収縮、循環を促すため鍼通電を施行。

治療頻度および治療期間

  • 1ヶ月間に3回の施術
  • 2回目来院時でVAS=4
  • 3回目来院時、2回目の施術後10日間は痛みなく練習を行えた。

経過および考察

  • 治療効果の要因

本症例の治療効果が早期に現れた要因として、以下の生体反応が関与したと考えられる。

1. 腓骨筋の過負荷とメカニカルストレスの軽減

110mハードルでは 着地時の衝撃吸収機構 が重要であり、腓骨筋は足関節の安定性を担う。
ハードル着地時に右腓骨筋へ過剰な負荷がかかり、筋過緊張が生じていた。
徒手療法による筋膜リリースと 鍼通電療法による筋血流改善 により、局所の代謝産物除去と筋緊張の低下が起こり、痛みの軽減が早期に得られたと考えられる。

2. 神経筋促通による動作改善

鍼通電療法は α運動ニューロンの賦活化 を促し、腓骨筋の適切な収縮・弛緩パターンを回復させる効果がある。施術により右足の着地時の筋出力バランスが改善し痛みの軽減につながった。

3. 左股関節の影響と全身バランスの重要性
既往歴として左膝痛を認めることから、右足への負荷増加が慢性的に続いていた可能性がある。
左股関節屈曲時の詰まり感もあるため、左股関節の可動性低下が右足の機能に影響を及ぼしていると考えられる。

今後、左股関節の治療を並行して行うことで 全身の運動連鎖の正常化 が期待できる。

【問診票一部分抜粋】

【赤ペン部分が罹患部位】

まとめ

本症例では、110mハードル特有の着地時の負荷と腓骨筋へのストレスにより発症した痛みであったが、
局所治療(腓骨筋の徒手療法+鍼施術) により早期の改善を実現し、神経筋促通を考慮した治療 により運動パターンの回復を促進した。
全身のバランス(左股関節の影響) を考慮し、今後の施術の方向性も決定している。
競技復帰後も左股関節の詰まり感を解消することで、再発予防につながると考えられるため、引き続き機能的アプローチを行っていく。

施術内容および費用

施術内容:徒手療法・鍼治療   
費用:当ホームページ料金表参照

リスク

治療刺激による血流改善のため、一時的に筋肉痛のような症状や倦怠感を感じることがある。

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